ピアノには「ハノン」という基礎の教本があります。10本の指を自由自在に、楽譜通り動かせるように鍛える練習曲集があります。根気よく、辛抱強く、繰り返し繰り返し取り組まなければいけない本です。トレーニングもピアノの「ハノン」に代わる基礎基本の身体の知識とコントロールできる能力が非常に大切です。

例えばランニングやゴルフスクール、ヨガを習いに行くとそこではテクニックを教えてくれます。その貴重なテクニックを結果に結びつけるためには、求められる柔軟性、動きをコントロールする身体能力が備わっていることが大前提です。

さらには一人ひとりに身体の癖と個性があります。
グループレッスンだけでは見落としがちなポイントがあるかもしれません。一見動きは正しいように見えても狙った箇所にアプローチできていないかもしれません。表面上と内側の意識が違う場合もあるのです。自分はどんな身体なのか、どんな癖があるのかを理解しておけばどこへ行っても学んだ知識を自分のものにできます。

体育では教わらなかった身体のつかい方、基礎基本の動きをもう一度「できない」ことを「できるまで」繰り返し繰り返し行いましょう。知らなかった自分の骨、筋肉、姿勢、動き、反応を徹底して探っていきましょう。あるべき理想の姿を想像する前に、あるがままの今の自分を受け入れていきましょう。「できない」はあなたの伸び代です。
それは可能性です。その先にあなたの可能性が広がることを約束します。